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シッコ [映画]

【ストーリー】アメリカの医療保障制度から取り残された人々の痛切なるプロフォールから幕を開ける本作。けどこの作品は医療保険制度に加入していない人々に光を当てるのではなく、医療保険に加入しながらその保障を受けられない人々にフォーカスがシフトして行く。そしてアメリカの医療保障制度の闇をカナダ、イギリス、フランスといった先進諸国の先進的な医療保険制度の例を挙げる事により暴いて行く。しかしムーアはそれに飽き足らず9.11事件の英雄達がその後医療保障を受けられず窮地に陥っている彼らを連れ、9.11事件の犯人が収容されているキューバの基地に向うのであった。

アメリカの医療保障制度からはじき出され、医者に行けず自らの足を縫合する彼、2本の指を切り落としても手術代の高額さ故に1本しか縫合出来なかった彼。入院費が払えず家を売ってしまった夫婦。弱者に対し容赦ない国アメリカ。でも医療保障に加入していて既往症の申請漏れや、難癖をつけて保険金を払わない保険会社。(本来は保険会社の非道さに内部から切り込んで欲しいのだがそれが無いのが残念)そして入院費が払えないからといって貧民街にタクシーで運ばれ捨てられる姿はショック。アメリカの医療での闇の部分があらわになっていく。
そしてその対比として、イギリスのケース。医療費は全額国庫負担で会計さえも無く、逆に病院までの交通費が支給される。しかも医者の給与は高額で豪邸を所有し高級車に乗っている。
フランスでは引越し休暇が2日も、ハネムーンも有給、出産すれば男女とも産休が取れる。お手伝いさんが週2日来てくれる。政府は国民を恐れ医療制度の充実に力を入れざるを得ない。
カナダも同様で、アメリカ人の女性は内縁の彼のお陰で無料で医療を受けられる。ムーアの両親は1日アメリカに入国するのにも旅行保険に加入しなければアメリカ入国するのも躊躇う。
でもこれらの国々は税金で医療費の補助を実現しているので、消費税や所得税の税率がとても高いので単純に比較していいのか考えてしまうが、それでも幸せな生活を送る事が出来るね。
映画とは関係ないが日本は国民皆保険を掲げているが、国民健康保険料を支払えない人々が多々居る。高額な実費での診察料や入院費に困り国保に加入したくても過去の未払保険料を支払わないと加入出来ず、一部を支払い1ヶ月限定の仮保険証で受診する人も居る。同様にオーバーステイ外国人も医療費を払えず病気の症状が悪化し最悪のケースを迎える者も居る。アメリカ程酷くはないが、損害保険や生命保険の保険金の未払いも存在する。日本も良い所無い。
映画全般にわたりマイケル・ムーアらしい皮肉のこもったブッシュ批判を織り込んで進む映画ですが、映画のテーマの大きさに消化し切れない部分があるが考えさせられる映画ですよね。

シッコ

シッコ

  • 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
  • メディア: DVD


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