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once ダブリンの街角で [映画]

【ストーリー】アイルランドの首都ダブリンの夜の繁華街。誰も聞かないギターを弾く男がいた。ただ自分の存在証明をするがために穴の開いたオンボロのギターを掻きならし歌っていた。そんな彼の歌に歩みを止めた若い女が居た。その女は10セントのチップと引き換えに彼の事や恋人の事を聞きたがる。彼女も人が恋しく寂しいのだった。そして彼女は彼に掃除機の修理を頼み、花を抱えながら翌日の昼に壊れた掃除機を散歩する様にして現れた。そして彼女は昼休みの1時間だけピアノを弾かせてくれるという楽器店に立ち寄り、その彼女のピアノの音色を聞いて、それに触発された彼はセッションを申し入れ、2人の初のセッションをするのであった。

低予算で作られた悪くいうとミュージックビデオの様な作り。でもシンプルな作りがいいね。彼の音楽と彼女のピアノの音楽の間に彼と彼女の恋愛模様が綴られる。彼は元カノに裏切られ傷心の元ダブリンに帰って来て曲を作り道で歌う、彼女は食うがためチェコからアイルランドに移民して来たが夫と折り合いが悪く別居し母親と娘と低所得者層向けのアパートに暮らす。

アイルランドはアメリカに多くの移民を排出し苦労を経験して来た民族でありながら、EUの活況により豊かになり労働者を求め移民を受け入れたが、過去の事を忘れ差別がなくならない。
そういうバックボーンがある中での、まだ夢を諦めずデモテープを作りロンドンで勝負し飛び立ちたい彼(元カノに対するひがみもあるが)と、才能がありながら移民であるが故にその才能を活かせず家族に縛られ飛び立てない彼女。2人のコントラストの差が深く刻まれてるよ。
その背後に流れる彼のギターと彼女のピアノが歌と重なり切なく響き、とても心に染みるね。

作中でデモテープを作るシーンは格好良くもあり、彼女の未完成曲から醸し出される彼女の苦しみがより一層このレコーディグ風景により意味を持たせ。エンジニアが車の中で聞かないとこのテープは完成しないといい、視聴の為のドライブは作り手の連帯感が出て良かったです。

いきなり終わってしまいますが、それぞれの生き方を進むべくそれぞれの道を進むしか無い。

ONCE ダブリンの街角で デラックス版

ONCE ダブリンの街角で デラックス版

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD


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